糖尿病にはいろいろな種類があります。糖尿病の種類や程度により治療法が異なりますので、きちんとした診断が必要です。
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糖尿病性網膜症(=とうにょうびょうせいもうまくしょう) |
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成人が失明する原因の一番が「糖尿病性網膜症」です。血糖コントロールが悪い状態(食前血糖が120〜140mg/dl以上、食後血糖値が180〜220mg/dl以上、HbA1cが7%以上)が、5〜10年続くと眼の奥に小さな出血(=単純性網膜症)などが現れる人が増えます。しかしこの時期には血糖を良好にコントロールすることで網膜症を改善することができます。網膜症が進みレーザー光線で眼の奥を焼かなければ、網膜症はさらに進み、増殖性網膜症になった場合は硝子体手術などが失明を防ぐために行われますが、視力を失うこともあります。糖尿病性網膜症は進行するまで自覚症状が無いことが多く、視力が正常でも少なくとも6ヶ月に1回は眼科を受診し眼底検査をしてもらって下さい。
| B |
糖尿病性腎症(=とうにょうびょうせいじんしょう) |
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腎臓は体の中の余分な水分や老廃物をオシッコとして体の外に出すことにより体の中の水やミネラルのバランスをとる重要な働きをしています。糖尿病で血糖コントロールの悪い状態が続くとオシッコに蛋白(=たんぱく)が出るようになり、さらに進行すると血液中の蛋白が減り体がむくんできたり血圧が上がったりします。そして最終的には尿毒症になり透析が必要になることもあります。成人の腎不全(=じんふぜん)による血液透析患者の原因の第1番目がこの「糖尿病性腎症」なのです。糖尿病性腎症の発症や進展を予防するためには、血糖を良好に保つことは当然ですが、血圧のコントロールや 時期によっては食事のタンパク質を減らす必要があります。またオシッコの中に蛋白がたくさん出るようになったり、腎臓の機能が悪くなったら、運動も制限されてきます。糖尿病性腎症の検査には血液検査以外にもオシッコの蛋白やアルブミンを測定する方法があり、自覚症状の無い早い時期に診断が可能です。
糖尿病の合併症の中で最も多くの患者さんに見られるのが神経障害です。糖尿病の患者さんにみられる神経障害は主に「自律神経障害」と「末梢神経障害」です。自律神経が障害されると「立ちくらみ」「便秘」「下痢」「性機能障害」「排尿障害」などの多彩な症状が見られます。一方、末梢神経障害は、両足(時に両手も)の先や足の裏が「痺れたり」「さわった感じが鈍い」などの症状がみられます。治療は糖尿病性神経障害に対する薬もありますが、血糖コントロールを良く保つことが最も重要です。また目を動かす神経が障害を受けるため、「物がだぶって見える」ことがあります
糖尿病は動脈硬化の重要な原因のひとつです。心疾患、脳血管障害は日本人の死因の第2位、第3位ですが、心臓や脳に行く血管の動脈硬化はこれらの病気を引き起こします。動脈硬化の原因は糖尿病だけでなく、高血圧、肥満、コレステロールなどの血の中の脂質の異常、たばこなどが原因で起こります。従って動脈硬化の予防と治療の為には、これら全てのコントロールを行わなければいけません。
1)心筋梗塞、狭心症
心臓の血管がつまったり、つまりかけたりするために起こる病気で、一般に急に胸が締め付けられる様に激しく痛み、ひどいときには心臓が止まることもあります。糖尿病の人は神経障害のため胸痛を感じない場合もあり、心臓がいよいよ悪くなって診断されることもあります。息苦しい、むねがもやもやするなどの症状がある時には、医師の診察を受ける必要があります。また早期に発見するためには、定期的に心電図をとり、必要なら運動をしながら心電図などをとる必要があります。
2)脳卒中(脳梗塞、脳血栓)
糖尿病の人には、脳の血管が詰まる脳梗塞が多く見られます。急に手足に力が入らなくなったり、手足の感覚がなくなったり、言葉がうまくしゃべれなくなったり、意識を失ったりすることがあります。また小さな脳梗塞が多発すると痴呆様症状で発見されることもあります。これらの症状があるときには、医師の診察を受け、必要なら頭のCT,MRIを行います。また脱水により脳梗塞が誘発されることもありますので運動前や入浴前には必ず水分を取っておきましょう。
3)閉塞性動脈硬化症(=へいそくせいどうみゃくこうかしょう)
足の太い血管が詰まって足が腐れていく病気で、進行すると足を切断する必要があります。症状は一定の距離を歩くと足が締め付けられるように痛くなり、少し休むと痛みが軽くなり再び歩くと同じ症状がでます。さらに、症状が進むと安静にしていても痛みが出るようになり、足の色も紫になります。診断は足の脈波検査で確認します。
血糖コントロールが悪いと細菌、かび、ウイルスなどの体に害をなす外敵に対しての抵抗力が弱く、簡単に感染症(肺炎、結核、帯状疱疹、水虫、膀胱炎、歯槽膿漏など)にかかりやすくなり、重症化します。また、感染症にかかると血糖のコントロールがさらに悪化します。
糖尿病は太った人がかかるというイメージがありますが、糖尿病と診断された人の約半数は実際に過去に肥満であった経験があります。肥満を伴った糖尿病の患者さんが厳格な食事療法や運動療法によって体重を減らすことにより、血糖コントロールが劇的に改善することはよく見られることです。肥満は血糖コントロールを悪くするだけでなく、高血圧や高脂血症や動脈硬化も増悪させ、さらに心臓にも負担をかけるなど、糖尿病にとっては大敵です。肥満の原因は食べ過ぎと運動不足です。食べ物により体の中に入ったエネルギーが使われたエネルギーを上回ると、余ったエネルギーが体に脂肪として貯えられ、それが過剰になると肥満になります。私は水を飲んだだけで太るとおっしゃる患者さんがおられますが、そのようなことはありません。まず自分の理想体重[
身長(m)x 身長(m) x 22] を知り、食事療法や運動療法を守り、体重のコントロールを心掛けなければいけません。グラフ体重日誌をつけることも有効です。
高血圧は糖尿病と同様に動脈硬化を促進し、さらに糖尿病性腎症など糖尿病の合併症を増悪させます。糖尿病の患者さんは定期的に外来で血圧を測るだけでなく、血圧の高い患者さんには自宅での血圧測定が勧められます。血圧は可能なら毎日朝に上腕用血圧計を用いて測定し、自宅での収縮期血圧は130mmHg以下、拡張期血圧は85mmHg以下にしなければいけません。まず、塩分を控え適度な運動を続け、必要なら薬で血圧をコントロールしましょう。
糖尿病の合併症の中で最も多くの患者さんに見られるのが神経障害です。糖尿病の患者さんにみられる神経障害は主に「自律神経障害」と「末梢神経障害」です。自律神経が障害されると「立ちくらみ」「便秘」「下痢」「性機能障害」「排尿障害」などの多彩な症状が見られます。一方、末梢神経障害は、両足(時に両手も)の先や足の裏が「痺れたり」「さわった感じが鈍い」などの症状がみられます。治療は糖尿病性神経障害に対する薬もありますが、血糖コントロールを良く保つことが最も重要です。また目を動かす神経が障害を受けるため、「物がだぶって見える」ことがあります |
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